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麦粒腫とは

麦粒腫は一般的に「ものもらい」「めばちこ」「めいぼ」と呼ばれる眼疾患です。まぶた(眼瞼)の一部が炎症を起こして腫れる状態で、細菌感染が原因となります。主にブドウ球菌などの細菌がまぶたの分泌腺や毛穴から侵入し、炎症を引き起こします。
麦粒腫は発生する場所により2種類に分類されます
外麦粒腫 | まつ毛の毛包や脂腺(ツァイス腺)に細菌が感染して生じるもの |
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内麦粒腫 | まぶたの内側にあるマイボーム腺に細菌が感染して生じるもの |
麦粒腫の原因
- ブドウ球菌などの細菌感染
- 不衛生な手で目をこすること
- コンタクトレンズの不適切な取り扱い
- まつ毛や眼瞼の慢性炎症(眼瞼炎)
- 免疫力の低下
- 糖尿病などの全身疾患
特に手指の衛生状態が悪い場合や、眼瞼炎を放置している場合に発症リスクが高まります。
麦粒腫の症状
- まぶたの一部が赤く腫れる
- 腫れた部分に痛みや痒みを感じる
- 炎症が進行すると赤み・腫れ・痛みが強くなる
- 化膿すると黄色い膿が溜まる
- まぶたが重く感じる
- 目が開けにくくなる場合がある
通常、症状は3〜7日程度で最大となり、化膿が進むと腫れた部分が自然に破れて膿が排出されることがあります。膿が出ると、その後症状は徐々に改善に向かいます。
麦粒腫の治療
薬物療法
- 抗生物質の点眼薬
- 抗生物質の軟膏
- 炎症が強い場合や再発を繰り返す場合は抗生物質の内服薬
保存的治療
温湿布
1日数回、10分程度温めたタオルでまぶたを温めることで、血行を促進し炎症の回復を早めます。
清潔な手でのマッサージ
温湿布後に膿の排出を促すことがあります。
外科的治療
- 化膿が進行した場合や、薬物療法で改善しない場合は、切開排膿処置を行うことがあります。
- 局所麻酔下で小さな切開を加え、膿を排出します。
麦粒腫の予防法
- 手洗いを徹底し、不衛生な手で目をこすらない
- メイク用品は清潔に保ち、定期的に新しいものに交換する
- コンタクトレンズの適切な洗浄と取り扱い
- まつ毛の根元を清潔に保つ
- タオルの共用を避ける
- まぶたの慢性炎症(眼瞼炎)がある場合は適切に治療する
麦粒腫と間違えやすい疾患
- 霰粒腫(細菌感染を伴わない無菌性の炎症)
- 涙嚢炎(涙道の感染症)
- 涙小管炎(涙の通り道の炎症)
- 眼窩蜂窩織炎(眼の周囲組織の感染症で緊急性が高い)
- まぶたの良性・悪性腫瘍
特に霰粒腫と麦粒腫は混同されやすいですが、霰粒腫は無菌性の炎症であり、麦粒腫は細菌感染による炎症という違いがあります。
麦粒腫での受診の目安
このような場合は、お早めに当院までご相談ください。
- 症状が3日以上改善しない
- 痛みや腫れが強い
- 視力に影響がある
- 繰り返し発症する
- 発熱などの全身症状を伴う
つじおか眼科の麦粒腫治療

当院では、麦粒腫に対して適切な診断と治療をご提供しています。症状の程度に応じた薬物療法や、必要に応じて切開排膿などの処置も行っています。また、再発予防のためのアドバイスもご提供しています。お困りの症状がありましたら、お早めにご相談ください。